刺さない子供の鍼

お母さんが育児疲れで精神を患い、一時施設に預けられていた5才の女の子Yちゃん。
一見気丈に明るく振舞っていますが、目つきは鋭く怒っているようで、時折表情に幼児には見られない陰があり、激しい言動で同年代の子供に威圧的になったりすることもありました。

母子ともに治療を始めて4か月。
お母さんには精神安定の毫鍼を1本、子供には打鍼といってお腹を叩く刺さない鍼で治療しました。治療を重ねるごとに、子供に愛情を注ぐ余裕がなかったお母さんも少しずつ安定し、Yちゃんも徐々に本来のくったくのない子供らしさを取り戻していきました。

途中、お母さんに今まで甘えられなかった反動で、自分の腕を内出血するほど噛むという自傷行為が見られましたが、それもお母さんに「今まで我慢していた感情が、外に出てきているから、赤ちゃんのように、いっぱいいっぱい抱きしめてあげてください」とお願いして、段々とおさまっていきました。

今はほとんど鍼をしなくても元気に過ごしているYちゃんですが、先日幼稚園の先生がこんなことを言っていたそうです。

「Yちゃんは今までお絵かきをしても、黒くて小さい絵しか描かなかったのに、最近は色んな色をつかって、伸び伸びとした絵を描くようになりましたよ」

絵はその人の深層心理を表します。Yちゃん、安心してやっと心が解放されてきたんだなぁと嬉しくなった症例です。(院長記)

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by yu-shinkyu | 2016-11-08 12:52 | 精神疾患
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